杭を打って

私には度胸がなく、無為に毎日を過ごしており、生存に許可は必要ないことを日々実感している。私は、どこに行っても自分の体一つ守れないんではないかと思うには十分なほどに非力であり、己の持つ力のどれを取っても非常に心もとない。ただ一つ胸を張って言えることは大変な強運の持ち主であるということだけである。

運が良いとはどういうことか。テーマが大きすぎてなにも捉えることはできないのだが、「欲しいものを得ることができる」、これは運が良いということに含めていいんではないか。生きている間は、何が欲しいのかをちゃんと感じて、ひとつひとつ回収することで時間に杭を打っていきたい。なにもないときは、自分の睫毛は長いんじゃないかという、全くの妄想のいい気分の中で瞼を閉じて耳を塞いで黙っていたい。