知らなければ済んだ話

空が曇ってて皆既月食が拝めなかった。

テレビもインターネットもなかったら月食のことなんて知らないで生きてただろう。情報がなかったら、月食なんて一生に一度見れるか見れないかくらいの現象だと思ってたかもしれない。世が世なら「祟りじゃー!」の扱いだ。月が見たこともない色に、しかも真っ赤になっていたら、そりゃあ誰だって驚くだろう。何の知識もなければ尚更。

皆既月食に遭遇しなかった私は今夜、祟りを受けなかったのだ。何の呪いも受けず、騒がず、驚きもせず、ただただ普通の夜として一日を終えたのだ。雪が降ってるなあと思いながら眠りにつけるのだ。

きっと遠い遠い余所の村では「祟りじゃ!」とか「瑞兆だ!」とか言って騒いでいるに違いない。そんな想像も全く必要とせずに私は眠れるのだ。安眠ガチャ優勝では?

 

でも私は今夜皆既月食が起こること、起こっているらしいことを知ってしまったので、ワインの入ったグラスを片手に、サンダル履いて庭に出てみた。雪が降っていた。空は真っ白だった。鴨が二羽飛んでいった。月は見えなかった。家の中に戻った。足のつま先がちょっと冷えた。終了。

なんだか虚しくて、手持ちのUO*1をバキバキに折りたくなった。ゴミが増えるだけなのでやめた。

知らなきゃこんなにつっかえることもなかったのに。

 

お金をすごく使いたい気持ち。ぱーっとやりたい気持ち。そんなに余ってるわけじゃないのだけど。

遊びたいっていうのとはまた違う感じ。でも遊びたいのかな。どっか知らないところに行きたい。じゃなきゃ、知らない自分になりたい。

 

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もしかして、きのうで365日連続更新してました?やろうと思えば続くもんですなあ。

*1:ウルトラオレンジの略称。ウルトラオレンジというのは、めちゃくちゃ光るオレンジ色のサイリウムのことです