コーヒーをがぶ飲み

午前中からずっと、あらゆる人の声や物音がいつもより強く感じられて、耳から脳にザクザク刺さってくるようになっていた。イヤホンを耳栓代わりにして、何の意味や意志も感じられない音楽を聞いていた。明らかに精神が落ち始めていた。

嫌な予感のまま出かけた、ちょっとした施設の中で、急激に気分が最悪になってしまい、「もうだめだ生きられない、もうこれ以上私は何もしたくない、何をやっても何にも良くならない、もうだめだこれ以上は生きられない……」の無限ループに入った。

その無限ループが齎す大きな渦の中心にどんどん吸い込まれていった私の体は、何故かカフェインを求めた。今すぐコーヒーをがぶ飲みしよう、コーヒーをめちゃくちゃに飲んでカフェインでシャキッとしてバクバクになろう、副作用の焦燥感でもっと苦しくなろう、それしかない。と早々に決め込んで、350ml?いや、500mlくらいかな、それぐらいのコーヒーが入っているボトルを買ってすぐに飲んだ。ガブガブ飲んだ。頭はまったくシャキッとしなかったし、さほど心臓はバクバクしなかったし、特に焦燥感もなかった。ところで、ここでアルコールを選ばなかったのは何故だろう。最近飲んでいないから忘れていたのか。

ようやく帰宅して、即座に部屋に篭った。なんとなく買った雑誌の文字が読めなくて、写真を見るのも面倒で、ああもうだめだと思った。

横になっても眠れないので、ベッドの上で、硬いコーティングのグミをボリボリ食べながらスマホをいじっていた。どこかのタイミングで、やけに中毒性のある最悪なゲームを見つけてしまった。本当に最悪なことに、これにのめり込んだ。何度もやるうちに、アホみたいにテンションが上がってきて、数時間ほどゲームに費やした。さすがに落ち着こうと思って今これを書いている。

正直言って今もゲームを進めたくて仕方がないのだけれど、これはやろうと思えば一晩中続けられる質のものに違いないので、どこかでブレーキをかけなければならない。こんなことに時間を使って、睡眠を生活から排してはならない。いつ眠れない夜や昼や朝が来るかわからないのだから。私は、私が眠ることを、こんなくそみたいなゲームよりも大切に思っているのだから。