女友達の化粧の過程を見るのは楽しい

女の子同士でお泊まりするのが好きだ。友達の家に泊まりに行くもよし、自分の家に呼ぶもよし、旅行に行くもよし。

何が一番好きって、朝のお化粧タイムだ。あれには工場見学と同質の楽しさがある。

友達の顔は見慣れてしまっているので、すっぴんも化粧した後の顔も対して変わらないように思うのだが、メイクの過程を見てから仕上がりを見ると確かに顔が変わっていたりする。一連の流れにタイトルをつけるとするなら完全に「How to make XXちゃん」である。

 

他人のメイクを眺めていると、学ぶことも多い。

学生時代、なにかの合宿に行って一泊した後の朝。女子は女子部屋でそれぞれに光源と鏡を確保してメイクに勤しんでいた。

私は偶然、個人的に一番美人で色気のある顔立ちだと思っている先輩の近くで化粧することになった。私も必死でいろいろやっていたのだが、ふと美人先輩のほうを見ると、衝撃の光景があった。

美人先輩が、下まつげにめちゃくちゃ念入りにマスカラを塗っていたのだった。

ショックだった。もともとたれ目気味で涙袋もあって色気のある目元なんだろうと思っていたけれど、その秘密は下まつげにあったのだ。学びを得た。

なにより、こんな美人でも下まつげだけはめちゃくちゃ念入りに塗っている、という事実は大きかった。そのとき私は「今後はとにかく下まつげをめちゃくちゃ念入りに塗ろう」と決意した。今でも私がマスカラを選ぶ基準の中には「下まつげにも塗りやすいかどうか」が含まれている。

 

他にも、とにかく女の子がメイクしているのを眺めるのは非常に楽しい。

人によってビューラーの使い方(角度、姿勢、なにからなにまで)が違う。マスカラの使い方が違う。アイシャドウのメーカーや色や使い方が違う。チークの入れ方が違う。

みんな違うから、例えばメイクしながらこんな会話だってある。

「ねーねー、それどこの?」

「XXXXXXXだよ」

「めっちゃ色、合ってるじゃん」

「でしょ? そうだ、これ、私に合わなかったやつ」

「え。これ合わなかったの? じゃあちょっと使っていい?」

「いいよ」

「……あ、やばい、めっちゃ似合っちゃったごめん。どうしよう欲しい」

「それXXXX円した」

「マジか、あきらめよ」

こんな会話をするのも楽しい。「同業者の会話」みたいな趣がある。実際は、普段全然違うことやってる人たちなのに。

気心知れた友達と顔面を盛りまくる遊びも楽しい。たぶん今度やると思う。

 

とにかく、知ってる女の子のメイクを見るのは楽しい。今年は友達複数名と旅行に行く予定があるので、みんなで「寝起きの顔」から「いつものXXちゃん」になっていく朝が、今から楽しみだ。