映画

 年に数回見てしまう映画があって、今まさにそれを流しながら日記を書いている。

 これ最高なんだよなあ。公開当時は何度も映画館に見に行ったなあ。席はだんだんガラガラになっていったけど、毎回違うお客さんがいた気がした。私はできるだけ、一番前のど真ん中を選んで座ることにしていた。飲食物の持ち込みが自由だったから、コンビニで買った酒とチョコレートを持ち込んで、飲みながら、齧りながら舐めながらこの映画を見ていた。

 この映画の映像が好きで、ストーリーの展開も好きで、それを最前列ど真ん中の席で全身で浴びると最高の気持ちになるのだった。映画館でこの映画を見ることがストレス解消にもなっていた気がする。

 映画を見るにしても、使える割引を全部使って、できるだけ安く済ませていた。その上で、「この映画はいつまで上映する予定なんですか」と係員さんに聞いたりもした。図々しいにもほどがあるけれど、私はただこの映画を上映しているのを見たかった。「来週も観れたら観に来よう」どころか「もし来週には上映が終わってたら、来週の私はどうすればいいんだろう」と思っていた。すがっていたのかもしれない。

 見るときは大抵、夜で、雨が降っていて、じとっとした暑さのときだった。映画館に行く途中のコンビニで酒とチョコを買っていく。見るとうっとりする映画なので、酒とチョコレートでますますうっとりするために酒とチョコを買ったのだった。

 映画を見終わると、映画館の喫煙所でたばこを一本吸ってから、帰り道にあるコンビニで酒と軽食を買って帰った。何かを、特に肉や魚を食べたくなる映画だったのだ。

 そのうち、映画館で見る費用がブルーレイディスクを買う値段を上回りそうになったときに、映画館で見るのはやめた。しかし今でもこの映画は大画面で、できれば映画館で見たいなあと思うのであった。

 今、この映画を流している、まさに今は、酒を少し飲んで軽く酔っている。酔っていると没入具合が全然違う気がするのだ。具体的に言うと、力を抜いたときの力の抜け方が違う。頭がちょっとぼーっとするので、そのぶんだけ何も考えないで見ることができる。美しいものを美しいなあ〜ってただただ思いながら見ることができる。よい。

 

 今見ている映画は、再生しはじめてからまだ43分しか経っていないから、私の好きなシーンはもっともっと後だ。そのシーンを見るまでに寝てしまいそうだけど、まあそれはそれでいいか。あーーー映画観てたらあれもこれもしたくなってきたけど、もう夜だから明日にする。おやすみなさい。