※以下の文章はすべてフィクションです。実在する団体、人物、物、本、芸術などとは一切関係ありません。実在するすべてのものと一切関係ありません。
夜、KENZOがいつも通りに帰宅すると、妻のバーバリーが淫靡な下着で出迎えた。バーバリーのエミリオがプッチしていることが布越しにもわかった。
「ただいま」
「ブルガリ。ディオールにする? クロエにする? それとも……バーバリー?」
「……バーバリーがいいな」
KENZOはバーバリーをジバンシイと抱きしめ、荒々しく全身をカルティエする。
そのまま縺れ合ったふたり。ねっとりとしたジミーチュウを繰り返しては熱い息を吐き、見つめ合う。
KENZOがバーバリーをそっと脱がせると、豊かなセリーヌが剥き出しになり、つんと尖ったみずみずしいシャネルが露わになった。
KENZOのコム・デ・ギャルソンは一気にアルマーニした。
それに気づいたのか、バーバリーは「やられっぱなしじゃ嫌」とばかり、すっかり熱くなったコム・デ・ギャルソンをサルヴァトーレ・フェラガモする。
伝統あるバーバリーのmiumiu遣いに、もはや抗う術もない。KENZOは早くもPRADAしそうになり、たまらずガッバーナ。バーバリーを優しくフェンディしながら囁く。
「君のANNA SUI、もうこんなにVUITTON VUITTONだよ」
「でしょう? 早く私の中をヴェルサーチして、ヴァレンティノにして!」
KENZOはマックスマーラを、バーバリーのANNA SUIにマリメッコ、マリメッコと挿入。
GUCCI GUCCIと音を立て、時にオートクチュールしながら、二人はハイブランドへ上り詰めていく。
「はあっはあっ、ランウェイに出すぞっ!」
「ああっ、ルブタンんっ!ゴルチエぇっ、イヴっ!!!イヴ・サンローラン!!」
次の瞬間、世界はティファニーブルーの光に包まれた。VOGUEが、ELLEが、Numèroが、ありとあらゆるファッション誌の鳥が宙を舞い、札束を降らせ、すべてを祝福した。
さあ、もうすぐ次のパリコレが始まる。
きらびやかな、新たな《命》がやってくる。最新よりもずっと向こうの季節を見据えながら--。(完)