回ってこない人生

「ねほりんぱほりん」の元薬物中毒者の回を見た。いやーすごい話だった。

「回ってくる」瞬間のない人生

幸か不幸か、いやこれ結構「幸」の方なんだろうな、そういう違法な薬が自分のところまで回ってくるような現場に居合わせたことがない。 番組の中でYOUさんが「(クラブかなんかの)トイレに入ったらみんな吸ってて、自分のところにまわってきちゃったりする」というようなことを話していた。元薬物中毒者の人も頷いていた。どうやら、よくあるところにはよくあることらしい。 一方、モグラの片割れである山ちゃんはそういう場面に出くわしたことがなさそうだった。

それで悟った。こういうのが回ってくる人生と、回ってこない人生があるのだと。 私は回ってこない方の人生だった。「あんたも吸う?」みたいに言われたこと、一度もないし、そもそも身の回りに薬をやってそうな人がいない。 「こんなクソ田舎に違法な薬の販売ルートなんてないだろうな」と思ってはみるものの、たまに誰かが薬物所持だか使用だかで逮捕されている。ということは、近くに確実に入手する経路はあるし、「回ってくる」人生の人がいるのだ。 「回ってくる」と「回ってこない」の差ってどのへんだろう。単純に私の交友関係が狭い上に陰キャであることが関係してくるのかもしれない。

不思議だ。今もどこかで「回ってくる」人がいる。今もどこかで回っている。そこにどんなルートでたどり着くのか全く想像がつかないことも結構不思議だ。

 

人生で最高の楽しさが来てしまうこと

「一回手を出すと、その時に人生で最高の楽しい瞬間が来てしまうんですよ」みたいなことを元薬物中毒者の人が言っていた。 人生で最高の楽しい瞬間、なんて言われたら超超超超超超超興味湧いちゃう。回ってこないのでやらないし、できないけど。

経験者が言うには、なんでもキラキラして見えたり、ずっと笑いっぱなしになったりしてしまうらしい。エピソードの中で一番面白かったのが、「ドンキに昼から翌朝5時まで居続けた。商品を1つずつ手にとって『うわぁ〜〜』って見ていた」という話だった。ドンキに置いてあるものが全部「うわぁ〜」って見えるんだったら、そりゃあ楽しいだろうなあ。

人生で最高の楽しい瞬間がどんなものか、全く予想がつかない。 私は自分で楽しい時間を作らないと頭が狂うので、定期的に無理やり楽しさを得ることにしている。それは好きなバンドのライブや好きなアイドルのコンサートなので、公演中はそれこそ人生で最高に楽しい(自分の中では)。しかし、楽しいことが終わってしまうとすぐ死にたくなる。 「私の人生、もう今がピークでしょ、今後下がる一方なんだし、どうせ死ぬなら幸せな今のうちに死にたい」 という具合だ。 それでもなんだかんだ生きてるわけだ。 いじらしくも、定期的に自分へのご褒美(生きてるご褒美)を自分で用意して、ぶら下げた人参みたいにして、心臓が止まるまでこうやって走っていくんだろう。本当に嫌んなるなあ〜。

もし私がヤバい薬を使って、文字通り人生最高の楽しさを味わってしまったら、絶対そのあとめちゃくちゃ死にたくなってしまうだろうな。何してても絶対つまらなく感じてしまう。全部虚しく感じてしまう。どこに行っても心は無になるだろう。国道沿いの汚い自然を見てる時みたいな気持ちが、死ぬまで続くんだ。 そりゃあ、もう一回使うことになるでしょうな。そのあとは体が変わってしまうんだろうな。

楽しさを得る唯一の手段が違法って、結構つらそう。他に薬よりも楽しいことがあれば生きられるんだろうけど、そんなもの、人間が合法で提供できるんだろうか。 ……そう考えると、私は手を出さないでおく方がいいのかもなあ。もし人生で最高の楽しさを味わえても、今よりも辛くなるのは目に見えてる。

 

……というようなことを思いました。普通に番組の感想書いちゃった。おやすみなさい。