全部嘘

幸せな気持ちだけが長続きすればいいのに。 どんな感情も大して長続きしない。これは多分いいことなんだと思う。いつまでも悲しんだり怒ったりしているようでは、あまりにもつらすぎるから。でも喜びや楽しさは長続きしてほしい。こんなのはただのわがままだけれど、なぜ私のことなのに私が好きにできないのだろう。なぜわがままになってしまうのだろう。私のこの頭の調子をちょっと変えるだけでいい。頭一つ分だけでいい。

いつまで生きるんだろう、という気持ちがある。「長生きできるのか」という不安ではなくて、「このまま生き続けてしまうんだろうか」という不安だ。

長く生きることは悪いことではない。この間まで年をとるのが嫌で嫌で仕方がなかったけれど、最近なんとなくそう思うようになった。 昔に比べたら、だいぶ楽になっている。いろんなことへの対処が定型化されている。「これはあの時のアレと似ている」「こういう時はこういうことになっている可能性もある」。日々起こる葛藤の6割程度はこうして解決できるようになった。 実際は全然解決できていない。「無理だ」「いやだ」という自分を言葉でタコ殴りにして黙らせているだけだ。カミソリで傷跡をなぞるようなことだ。自分に暴力を振るうことが随分上手になった。そうやってあと何年生きられるだろう。私みたいなのは図太いから、なんだかんだあと10年は生きる気がする。それまでここでこうやっているんだろうか。そんなに都合のいい話はどこにもないはずだ。 不安につける薬は「行動」しかない。さて何をする。何か行動したいのか。行動してまで生きたいのか。

一日を通して楽しかったはずだ。突然やってきたこんな気持ちは全部嘘だ。明日にはポケモンでもやって騒いでいると思う。楽しい、面白いって言っている気がする。悲しい気持ちだってきっと長続きしないのだから。